冷やせば相対的に湿度は上がります。
パネルの輻射熱によって庫内の温湿度はどうなるかの実験です。不凍液は予冷済み、外気温18℃、庫内は空で扉開閉が無いという軽い負荷条件で計測しました。結果ー10℃の不凍液を循環させると、庫内は4時間で概ねー5℃近くまで下がり安定します。温度とは逆に湿度は4時間で90%位で安定します。安定後の温度の上下幅が小さいこともわかります。
※庫内壁面はパイプに沿ってきれいに着霜します。しかしそのまま使い続けると、壁面の着霜部が氷の塊となり、熱交換しなくなるため、庫内をマイナス温度で維持することはできません。現行品は庫内温度+1℃以上の設定を条件とさせていただいております。
いちご保冷実験
地元産のいちご(紅ほっぺ)を早摘みと完熟の2種類入れて、家庭用冷蔵庫の冷蔵室と弊社高湿冷蔵庫でいちごの重量の変化を調べました。結果 20日後には家庭用冷蔵庫が40%質量が減少したのに対して、弊社高湿冷蔵庫では早摘みと完熟ともにわずか4%の減少でした。大きさの違いは一目瞭然で、表面の状態だけでなくヘタの部分もぜひ見比べて下さい。
今回は補助クーラーを使用せず、壁面冷却だけ運転しました。庫内は無風状態※で完全に外部に水分が排出しないため、皮が薄い?いちごでも極めて水分が減りませんでした。
※熱移動に伴うわずかな気流はあります。
梨の保冷比較実験
地元産梨(新高)を従来型のプレハブ冷蔵庫と弊社高湿冷蔵庫で、重量の変化を調べました。実験期間が長く、外気温が高い月があるため、今回は補助クーラーを併用しました。 結果 120日後には従来型のプレハブ冷蔵庫が9.1%質量が減少したのに対して、弊社高湿冷蔵庫では5.4%の減少でした。皮の厚い梨はもともと日持ちするので、実験期間4ヶ月では表面もあまり差が出ませんでした。
計測はここで終了しましたが、半年後はさすがに大きな差がついていました。断面を見れば一目瞭然で、弊社システムで冷却した方は「普通に食べられるレベル」です。
(キズや収容状態等でダメになった個体もあります。)